全5回の講座は、5~6人でチームを組むグループワークが中心で、最終回では各チーム対抗のビジネスコンテストを開催。様々な学部の学生たちがディスカッションを繰り返しながら、新しいビジネスアイデアをAIで具現化するためのプロセスを学びます。講座では、多様な意見から落としどころを見つけるポイント、資料作成やプレゼン時のテクニックなど、ビジネスシーンで活用できる実践的なアドバイスも充実しています。
「AI分野で理論や研究に強い人は、もちろん企業から必要とされています。一方で、AI技術を使った新しいビジネスをどう作るのか、新しい顧客やパートナー企業にどのようにアピールするのかなど、理論だけではビジネスにならない側面もあります。ビジネスを作るためには、天才的なAI技術者はもちろん、マーケティングやプロモーションなど、様々な分野のスペシャリストをチーミングしなければいけません。いまの時代に必要な新規ビジネスを開拓できる、推進力のある人財を育成できるような、カリキュラムにしていきたいと思っています」(椎名訪問教授)。
この「AIビジネス基礎」講座で椎名訪問教授のティーチングアシスタントを務めるのは、法学部4年生の大橋裕樹君。大学1年生の時、アメリカ西海岸の旅で産業とテクノロジーの融合に興味を抱くようになりました。その後AICの設立をきっかけに受講を始め、AIの知識やプログラミングの基礎を学んだことを企業側に伝えると、RPA関連の企業や金融機関のデジタル部門、シリコンバレーにあるベンチャーキャピタルでのリサーチ業務に採用されたといいます。
「在学中に1年半ほどセールスやエンジニアリング業務のインターンとして働いた実績が評価され、志望していた金融機関のデジタル部門への就職も決まりました。テクノロジーは今後どの業界においても、ツールとして必要とされていきます。自分自身がAIのスペシャリストでなくとも、そういう人たちと協業したり、ソフトウエアを扱っていく上で必要な最低限の知識を、AICでは学ぶことができると思います」(大橋君)。